葬儀に着ていくコートのマナーは?NGから注意点まで詳しく解説!
冬や肌寒い時期に葬儀に参列する場合、コートの着用を検討しますよね。喪服に合わせるコートは、どのようなものがいいのでしょうか。
コートのマナーはもちろん、手持ちのコートでも活用できる基準や、コートを脱ぐタイミングも知っておくと、お葬式に安心して臨めます。
本記事では、葬儀のコートに関するマナーや疑問について、詳しく解説します。
葬儀に適したコートは?
お葬式に着ていくコートは、黒一色の飾りや柄がないデザインが基本です。フォーマル専用コートも販売されていますが高価なので、わざわざ買う必要はあまりないでしょう。お葬式に頻繁に参加しない、若い世代の女性ならばなおさらです。
喪服に合わせるコートとして最低限のマナーを守って、手持ちのコートから選ぶと良いでしょう。購入を検討する場合は、普段使いと併用できるものでOKですよ。
お葬式にNGのコート
お葬式に着ていくコートとしてNGなものは、以下の5点です。なぜマナー違反になるのか、詳しく解説していきます。
- ●毛皮や皮のコート、ムートン生地
- ●派手な装飾があるものや光沢のある生地
- ●華やかな色のコート
- ●オーバーサイズのコート
- ●フード付きのコート
毛皮やレザーのコート、ムートン素材
冠婚葬祭のマナーとして、殺生をイメージさせる毛皮やレザー素材はNGとされています。当然ながら、コートの素材としてもふさわしくありません。同じ理由で、羊の毛皮を使っているムートンコートも避けた方がいいでしょう。
派手な装飾があるものや光沢のある生地
金や銀などの派手な金具やボタンがついているものも、要注意です。お葬式では、光るものは避ける傾向にあります。もしボタン以外の条件がすべてそろっているコートがあるならば、葬儀用の黒いボタンカバーで隠すという方法もありますよ。
また、ラメやエナメルなどの光沢のある素材も避けるようにしましょう。喪服と同じく、光沢のないマットな生地のものがおすすめです。
華やかな色のコート
赤や青などのカラフルなコートはもちろん、白や水色、ピンクといった淡い色合いのコートもNGです。周囲の参列者が暗い色合いのコートで並ぶ中、明るい色のコートは悪目立ちしてしまいます。
明るい色合いしか持っていない場合は、普段使いできるダークカラーのコートの購入を検討しましょう。
オーバーサイズのコート
お葬式は、亡くなった人を見送る大切な儀式です。フォーマルな服装が求められますので、オーバーサイズをはじめカジュアルなコートは避けましょう。
ふわっとしたAラインや、ゆるい肩落ちデザインのコートも要注意です。年配の参列者に「だらしない恰好」と思われてしまうかもしれませんので、気を付けましょう。
フード付きのコート
フードの付いたコートも、カジュアルだと判断されてしまいます。クロークに預けたり手持ちで移動する際にも邪魔になりかねません。テーラードやPコート、ノーカラーなど、フードがないデザインのコートを選びましょう。
手持ちのコートから選ぶには
手持ちのコートから選ぶ場合、どのようなものがOKでしょうか。選ぶポイント5点を解説しますので、マナーに合っているか確認してみてください。
- ●ウールやカシミヤなどの素材
- ●黒に近いダークカラー
- ●シンプルでフードのないデザイン
- ●ひざ丈のコート
- ●裏地つきのコート
ウールやカシミヤなどの素材
お葬式に着用するコートは、喪服と同じで光沢のないものを選びます。したがって、ウールやカシミヤなどの素材がおすすめです。ウールやカシミヤは保温性が高く、折りたたんでもシワになりにくいため、持ち運びにも適しています。
避けるべきは殺生を思わせる皮素材と、ナイロンやビニールなどのツヤ感のある素材です。ツヤ感のあるコートは動いたときにシャカシャカと音がするものが多く、ほかの参列者に不快感を与えかねませんので、気を付けましょう。
黒に近いダークカラー
色はなるべく黒に近い、暗い色合いのものを選びます。グレーや紺、こげ茶など落ち着いた色味ならば問題ないでしょう。
ベージュや明るいグレーなども、落ち着いた色と分類されることがありますが、葬儀の場合は注意が必要です。「お葬式で明るい色を身に着けるなんて非常識」と思う参列者がいるかもしれませんので、ダークカラーを選んでおくのが無難でしょう。
シンプルなデザイン
デザインは、フォーマルに適したシンプルなものがおすすめです。テーラードやチェスター、Pコートなどが適しています。ボタンや金具などの装飾が、華美でないものを選ぶようにしてください。
前述したように、オーバーサイズや肩落ちデザインのコートは、カジュアルに思われてしまいます。シルエットは、適度に体にフィットするものを選びましょう。喪服を着てからフィッティングすると、イメージが掴めますよ。
ひざ丈のコート
コートの丈は、腰よりも長いものを選ぶのが正解です。腰丈ほどの短いコートは日常使いのイメージがあり、冠婚葬祭にはふさわしくありません。喪服のスカートが隠れるくらい、長い丈のコートがあるとベストです。
裏地つきのコート
お葬式に着るコートは、裏地つきのものをおすすめします。当然ですが、コートの下には喪服を着用しますよね。裏地がないコートの場合、繊維が喪服についてしまって、悪目立ちしてしまう可能性があります。
裏地つきのコートならば繊維がつくのを防げますし、防寒対策にもなりますよ。
実際はどんなコートを着てる?
冠婚葬祭のマナーはありますが、無理は禁物です。実際に寒冷地では、マナーよりも防寒対策を重視して、ダウンコートや防寒具を着用することが多くあります。
トレンチコートやダッフルコートなど、ややカジュアル寄りのデザインコートを着ている人も少なくはありません。どうしても新しいコートを買う時間や余裕がないときは、手持ちのコートのなかでマナーに合いそうなものを着用しましょう。
遺族やほかの参列者に不快感を与えないか、よく考えて選ぶようにしてくださいね。
お葬式でコートを着る時の注意点
お葬式でコートを着る際に、気を付けるべきことを解説します。
着用前にホコリや毛玉を取り除く
久しぶりにクローゼットから出したコートは、ホコリや毛玉がついていることがあります。エチケットブラシや毛玉取りを使用して、美しい状態で着られるようにしましょう。時間に余裕があるならば、クリーニングに出してから着用すると安心です。
コートは式場に入る前に脱ぐ
コートを着たまま参列するのは、マナー違反に当たります。式場に入る前に脱いで、クロークに預けるようにしましょう。クロークがない場合は式場内のコート掛けを使用したり、たたんで自分で持ち歩いたりします。
マフラーや手袋を着用していた場合も、同じように式場に着く前に外して、持ち歩くようにしてください。荷物が多くなる場合は、サブバッグの使用も検討しましょう。
まとめ
お葬式に着ていくコートのマナーと注意点を、おさらいしておきましょう。
- ●葬儀に適したコートは黒一色のシンプルなもの
- ●殺生をイメージさせる皮や、派手な色のコートはNG
- ●カジュアルに見えるコートはできれば避ける
- ●手持ちのコートから選ぶなら、黒に近い色合いのものを
- ●遺族に不快感を与えないコートを選ぶ
- ●コートは式場に入る前に脱ぎ、クロークに預けるか持ち歩く
故人を気持ちよく送り出すために、最低限のマナーを守って参列したいですね。
もし「コートはあるけれど、喪服を持っていない」「手持ちの喪服のサイズが合わない」という場合は、レンタルを利用するのがおすすめです。
エニタイムドレスブラックでは、さまざまなレンタル喪服をご用意しています。自分にぴったり合う喪服とマナーを守ったコートで、参列できるといいですね。